「インビザラインって、治療期間はどのくらい?」
「できるだけ早く、きれいな歯並びを手に入れたい!」
このような疑問や希望はありませんか?
インビザラインの治療期間は、部分矯正で約半年〜1年、全体矯正では1.5年〜3年が目安ですが、歯並びの状態によって大きく異なります。
本記事では、症例別の治療期間の目安から、期間が延長してしまう原因、治療をスムーズに進めるための5つのポイントまで解説します。
【症例別】インビザラインの目安治療期間

インビザライン治療の期間は、部分矯正で約6ヶ月~1年、全体矯正では約1. 5年~3年が一般的な目安です。前歯だけを少し整えるのと、奥歯の噛み合わせからしっかり治すのとでは、ゴールまでの道のりが全く異なります。まずは、ご自身の治療がどちらのタイプに当てはまるかを知るためにも、症例別に目安期間を見ていきましょう。
軽度(前歯の軽微なズレ):6ヶ月〜1年
前歯のわずかなガタつきや隙間といった軽度の症例は、約6ヶ月から1年という短期間で治療が完了することが多いです。
治療範囲が前歯に限られ、歯を動かす総距離が短いためです。
「前歯が1本だけ少しねじれている」「歯と歯の間に小さな隙間がある(すきっ歯)」「以前矯正していたが、少し後戻りしてしまった」といったケースが該当します。
このような場合、使用するマウスピースの枚数も10~25枚程度で済むことがほとんどです。結婚式などのライフイベントに向けて治療を始める方も多くいらっしゃいます。
中等度(歯並びの乱れ):1〜2年の治療例
複数の歯に乱れがあったり、軽度の噛み合わせの問題があったりする中等度の症例では、治療期間は1年~2年が目安となります。
このレベルになると、前歯だけでなく、犬歯や奥歯も動かして歯列全体を整える必要があります。部分矯正では対応が難しく、全体矯正でのアプローチが必要です。
例えば、「八重歯のように犬歯が飛び出している」「歯並びが全体的にガタガタしている(叢生)」「軽度の出っ歯や受け口」といった症例が当てはまります。使用するマウスピースの枚数も25~50枚程度となり、計画的に歯を動かしていくため、相応の期間が必要となります。
重度(噛み合わせ異常):2〜3年かかる症例
上下の歯がうまく噛み合わない開咬や、噛み合わせが深すぎる過蓋咬合など、骨格的な問題も関わる重度の症例では、2~3年の期間が必要になることがあります。
歯を大きく動かすだけでなく、上下の顎の関係を整えるなど、複雑な治療計画が求められるためです。場合によっては、抜歯が必要になることもあります。
「口を閉じても奥歯しか噛み合わず、前歯の間に隙間ができてしまう(開咬)」「上の前歯が下の前歯を覆い隠すほど噛み合わせが深い(過蓋咬合)」などが代表的な例です。使用するマウスピースは50枚を超えることも珍しくなく、治療の途中で計画を練り直す「リファインメント」が必要になる可能性も高まります。
インビザラインとワイヤー矯正、どっちが短期間で終わる?

「昔ながらのワイヤー矯正の方が早く終わりそう」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。結論から言うと、症例によって得意・不得意があり、一概にどちらが早いとは言えません。
軽度な症例はインビザラインが効率的
前歯のズレを治すような軽度の症例では、インビザラインの方が効率的に治療を進められる傾向があります。最初にゴールまでの歯の動きを3Dシミュレーションで精密に計画し、最適化された力をかけるため、無駄な動きがほとんどありません。短期間で効果を実感しやすいでしょう。
大きな歯の移動はワイヤー矯正に軍配が上がることも
一方、抜歯によってできた大きなスペースを閉じたり、歯の根っこごと平行に動かしたりするような動きは、ワイヤー矯正の方が早く進む場合があります。
ただし、最終的には、担当する歯科医師の治療方針や技術力にも左右されます。カウンセリングの際に、なぜその治療法が自分の歯並びに適しているのか、理由をしっかり確認することが大切です。
インビザライン治療が計画通りに進まない3つの理由

日々の過ごし方によっては期間が予定より延びてしまうことがあります。治療が「終わらない」という事態を避けるため、特に注意したい3つの原因を知っておきましょう。
1. マウスピースの装着時間が不足した
インビザライン治療が長引く原因は、1日20〜22時間という装着時間を守れないことです。
歯は、マウスピースによって継続的に力がかかることで計画通りに動きます。しかし、装着時間が短いと、歯が動かないばかりか、元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きてしまいます。
例えば、「食事のあと、つい着け忘れて2時間経ってしまった」ということが毎日続くとどうなるでしょう。1ヶ月で約60時間、つまり丸2日半もマウスピースを着けていないのと同じことになり、治療は進みません。
これが続くと、次のマウスピースが合わなくなり、最悪の場合、歯型を採り直して治療計画をゼロから再作成…なんてことにも。結果的に数ヶ月単位で期間が延びてしまいます。
2. 定期的な通院を先延ばしにした
「忙しいから」「まだマウスピースが入るから」といった理由で定期通院を先延ばしにすることも、期間延長の大きな原因です。
定期通院は、計画通りに歯が動いているか、マウスピースがしっかりフィットしているか、虫歯などのトラブルが起きていないかを歯科医師がチェックする機会です。ここで計画とのわずかなズレを発見できれば、すぐに軌道修正ができます。
しかし、通院を1回スキップしてしまうと、そのズレがどんどん大きくなり、気づいた時にはマウスピースが全く入らない状態に。これもまた、治療計画の作り直しにつながり、期間と費用の両方で大きなロスを生んでしまいます。
3. 紛失・破損などの予期せぬトラブルが起きた
日常生活に潜むうっかりミスも、治療期間を延ばす要因です。
- 紛失:外食時にティッシュに包んで置き忘れ、そのまま捨ててしまった。
- 破損:机の上に置いていたら、ペットに噛まれて壊された。
- 虫歯:矯正中に大きな虫歯ができ、歯の形が変わる治療が必要になった。
マウスピースを紛失・破損すれば、新しいものが届くまで治療はストップします。また、虫歯治療で銀歯を入れるなど歯の形が変わると、それまでのマウスピースは合わなくなり、治療計画の再作成が必要になるケースもあります。
インビザラインの治療期間を短縮する5つのポイント

「どうせやるなら、1日でも早くきれいな歯並びになりたい!」と思いますよね。魔法のような裏ワザはありませんが、少しの工夫で治療を効率化し、結果的に期間短縮につなげることは可能です。
装着時間の「見える化」で20時間時間以上を目指す
「多分20時間は着けているはず」という感覚的な管理ではなく、専用アプリなどで装着時間を記録し「見える化」しましょう。 自分の生活のどこに「外しがちな時間」が潜んでいるかを客観的に把握でき、改善策を立てやすくなります。毎日20時間以上装着を目標にすることで、歯は最も効率的に動いてくれます。
「チューイー」を正しく使ってフィット感を高める
「チューイー」とは、マウスピースを歯にしっかりフィットさせるためのシリコン製のチューブです。毎日数分間、チューイーを噛むことで、マウスピースと歯の間に隙間がなくなり、計画通りの矯正力が歯にかかります。
血行を促進する生活習慣を心がける
歯が動くのは、歯の周りの骨が新しく作られたり吸収されたりする「骨代謝」という働きのおかげです。この骨代謝は、全身の血行や栄養状態に影響されます。
骨の材料となるタンパク質やカルシウム、ビタミン類をバランス良く摂り、十分な睡眠で成長ホルモンの分泌を促し、代謝を活性化させましょう。
また、ウォーキングなどの適度な運動で、全身の血流を良くするのもおすすめです。
定期チェックを欠かさない
歯科医師による定期的な進捗チェックは、計画とのズレを早期に発見し、修正できます。万が一、歯の動きが遅れていても、早期に発見できればアタッチメント(歯につける突起物)の調整や、一つ前のマウスピースの追加使用など、軽微な修正で対応できます。
加速矯正装置の併用を検討する
クリニックによっては、「光加速矯正装置」など、骨代謝を活性化させて歯の動きを早めるオプション装置を扱っている場合があります。追加費用はかかりますが、結婚式など明確なゴールがある場合に、治療期間を最大で半分近く短縮できる可能性があると言われています。興味がある方は、カウンセリングで相談してみましょう。
まとめ
インビザラインの治療期間は、歯並びの状態によって大きく異なりますが、成功の鍵は日々の自己管理と歯科医師との連携にあります。
治療期間の目安は、部分矯正で約6ヶ月~1年、全体矯正では約1.5年~3年です。しかし、計画通りに治療を終えるためには、以下の点が重要になります。
- 1日20~22時間の装着時間を厳守する
- 自己判断で定期通院を中断しない
- チューイーなどを使いマウスピースのフィット感を高める
治療が長引く原因の多くは、自己管理にあります。逆に言えば、毎日の少しの努力が結果的に治療期間の短縮につながるのです。
当院では、インビザラインに関する無料相談・検査も受け付けております。ご自身の歯並びの場合、どのくらいの期間がかかるかなど、どうぞお気軽にご相談ください。
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